ARAKANCOの雑記ブログ

頭と身体と心を錆びつかせない為に試行錯誤する日々の備忘録

『女結婚詐欺師』編★私のブティックに通って来た個性的過ぎる客たち

投稿4回目のタイミングでまたまたニックネームとブログタイトルを変えた迷走中のnaoneco改め ARAKANCO で~す!

さて、

先日旧友から懐かしい写真が送られてきてこの当時のことが思い出され。。。かなり濃い面白い思い出てんこ盛りなので備忘録として書いておく。何の役にも立たない話です(笑)

f:id:naomi_y:20180714124057j:plain

この写真は17年前、当時私がやっていたブティックへサンフランシスコに住んでいる友達が息子ちゃんと来てくれた時のもの

 

当時使っていたデジカメのデータを間違って全部消してしまい、この頃数年間に撮った写真は1枚も残ってないのでとても貴重な写真なの~

 

ブティックといっても私ひとりで買い付け、販売、全てをこなしていた小さなお店。買い付けは主にタイ、ベトナム、バリなどの東南アジアだけどよくありがちなアジアンエスニックなアイテムではなく、その国の新進のデザイナーの作品や私がデザインして向こうで作ってもらったものを主に扱っていたので自分でもなかなかユニークな店だったと思う。内装も結構こだわって作ったしね~写真が無いのが悲しい!

 

お金がなかったので、友達に床を貼ってもらったり、壁を塗ってもらったり、リサイクルショップで買ってきたチェストやテーブルをリメイクしたり。。。

大変だったけど楽しかったなぁ。

 

そんな個性的な店にはやはり個性的なお客様が来るんだよね~てか店主が変だからね(笑)

かなり印象に残っているひとりの女性がいる。後で分かったんだけど

 

指名手配中結婚詐欺

f:id:naomi_y:20180714123942j:plain

名前は忘れちゃった~今思えば確実に偽名だったよね!

 

まあ、ここでは”さぎ子”としよう。

 

さぎ子はある晩夏の日、初老の紳士と登場!

女優の黒木瞳似の面立ち、髪はショートカット、身長165cm位。

腰の位置が高く、特に目を引いたのは細く引き締まった足首と程よく筋肉質のふくらはぎ、ハイヒールがアキレス腱を引き立たせ惚れ惚れする美脚。

全体に細いのに胸はある日本人にはなかなかいないプロポーション☆彡

身なりもスカっと洒落ている。

 

口調はちょっとハスッパな水商売風でしゃがれ声。

 

商品を一通りチェックしてパパパーっと7~8点選んで合計10万円程お買い上げ☆彡

 

商品単価が低かったので一回に10万円分買ってくれたお客さんは希少だったな。

 

何者?同伴の男性と夫婦ではなさそう。水商売って感じともちょっと違うひと欠けらの品あり。言葉遣いが地元人ではない。ビジネスウーマンというオーラでもない。。。

かなりの毒を感じる。

 

毒は嫌いじゃないし、その日からさぎ子は少なからず私の興味の対象&見込み顧客となった。

 

その後、結構な頻度で現れたさぎ子。

お茶菓子持参で、買い物というより世間話をしに来るようになる。身の上話というのが多かったかな。まあ、ほとんど嘘だったんだろうけどね。私は当初真に受けて聞いていた。59歳と言ってたけど、10歳以上は若く見えた。(きっと人によって年齢は変えてたんだろうな)

 

近くに引っ越してきて、オフィスの準備をしている。いい運転手がなかなか見つからない。車はメルセデスベンツ。(結局最後まで運転手もベンツも見かけなかった)

東京出身で、青山で画廊を営んでいる家に生まれた。前夫は、F1のスポンサーもしていた大資産家だったが巨額の脱税をし、新聞にも大きく取り上げられ服役中。

ふたりで世界中のF1レースを観にプライベートジェット機で飛び回ったなどなど~

 

さすがに素直な私もこのあたりからちょっと疑問視(笑)

 

ひとりのことが多かったけど、程なくしてミスチルの桜井君似の若い男性を伴うようなになる。年齢は19歳だそう!

 

彼女が一人の時に聞くと、最近出来た彼氏だそう!なんと40歳年下~芸能人の歳の差カップルも真っ青!!

なんでも引っ越しの時に配送業者として自宅に来た彼をさぎ子がナンパしたそうだ。

「大変なのよね~若いからあっちが。。。激しくて~」と宣う。

あぱっれ さぎ子!

 

ある日、「私ね~ちゃんとお付き合いする人が欲しいのよね。あなた誰か紹介してくれない?」

 

若い彼はどうしたの?とはあえて聞かず。。。一応お客様だし、頼まれ事は断れないタイプ。

そしてたまたま同時期に、昔からの知り合いの資産家男性M氏に

「いい女いたら紹介して欲しい」と頼まれていたことを思い出す。

 

で、繋げてしまった!

 

その後二人で旅行したりしていたのは聞いてたし、仲良くやっているのかなと思っていた。

 

お店にお取り置きの商品をなかなか取りに来ないので電話すると。。。

「今、病院にいるの。できちゃって!」

「はい?」

 

M氏に連絡すると、妊娠中絶費用と慰謝料を要求されたとのこと。金額は言ってなかったけれど結構な額だったことは想像できる。そんな単純な手口にひっかかるM氏ではないので、金銭的な被害はなし。以後連絡を絶ったという。見ず知らずの信用できない人物を紹介してしまったことは申し訳ないけれど、お互いに動機が不純なので自業自得という部分で許してもらいたい。

 

まあ、事実はわからないけど、あの年齢で妊娠する確率は極めて低いし、それまでの彼女の言動を含めここで私の中でさぎ子詐欺師決定となったのであーる。

 

(後に私が店を閉めた数年後に、よくご飯を食べた向かいの中華レストランのママからさぎ子は当時、全国指名手配中の結婚詐欺師だったと聞かされる。あれからママのところにも警察がき込みにきたそうだ)

★★★

できちゃった事件以降、さぎ子が来店することはなくお取り置きしていた商品はそのままとなってしまったけれど、私も金銭的な被害はなし。。。

 

なんだけど、

ひとつだけどうだったのか今でも半信半疑なことがある。

さぎ子が来るようになって少し経った頃、店に空き巣が入るという事件が起こる。

 

古い一軒家を改装した店だったのでセキュリティーは甘々で泥棒さんの餌食になったのは無理もない。しかもその日、窓の鍵をかけ忘れたらしい。

開店時間に着くと、中にさぎ子がいる。

「あなた、鍵開いてたわよ~ 不用心ね!」

レジを見ると、いつもお釣り銭として入れていた30000円がない!開店祝いに私がねだって友人に買ってもらったアンティークで簡単に開けることができる。不用心にも程がある~

 

警察に通報し、たくさんの捜査員が来て調べるも結局犯人は捕まらず、もちろんお金も戻って来なかった。

 

その日、さぎ子がいつ店を出て行ったのか覚えていないけれど。。。

あれってもしかして彼女の仕業じゃないよね~

 

今でもそう思いたい

 

というのは、盛りの頃の彼女は美貌を武器に大金持ちを手玉に取り、峰不二子ばりのバリバリの女結婚詐欺師だったのかもしれない。

 

歳をとってそれなりに容姿も衰え、東京では通用しなくなって地方に流れてきたのか。。。あくまでも想像だけど、

 

けして大金が入っているように思えないレジを物色して、たった30000円を盗んだとは思いたくないのだ。

 

さぎ子、今頃どこで何をしているのかな。。。当時59歳というのが本当ならもう78歳になっている。どこかで逞しく生きてるかな~

 

 

このシリーズ、面白い人思い出したらまたやるかも

 

したっけね~

(北海道弁でじゃあ、またね)